SONY ICD-UX570F レビュー、ICレコーダーを防災ラジオの代用にしてみた
はじめに
もともと手元にあったICレコーダーに、ラジオチューナーが内蔵されていることを思い出しました。
災害時の停電や、ネットを使えない状況の中でも正確な情報収集をするために、一つは備えておきたいのが防災ラジオ。
そんな防災ラジオの代用としてICレコーダーのラジオチューナーが役立つかどうか、レビューしてみることにしました。
結論としては、防災ラジオとしてしっかり代用できそうです。
SONY ICD-UX570Fとは
SONY ICD-UX570Fは、ソニーの割と高機能なICレコーダーです。
会議やセミナー、大事な電話の録音に便利ですし、実際、大学のオンライン授業や英会話レッスンを録音し、復習するために普段使いしていました。
数あるICレコーダーの中からこの機種を選んだ理由は、充電とデータ転送のしやすさです。
SONY ICD-UX570Fは、充電やデータ転送をするためのUSB端子が本体の内部に一体となっていて、スライド式でスッと飛び出てくる構造なので、わざわざケーブルで接続する必要ありません。
USB端子をスッとスライドしてそのままパソコンに差し込めば、録音したデータを転送しつつ充電もできるのでスマートです。
そんなソニーのICレコーダーの、ラジオ機能に着目していきます。
SONY ICD-UX570Fのスペック
型番 | ICD-UX570F |
---|---|
FMラジオ受信周波数 | 76.0MHz~108.0MHz IF 128kHz |
FMアンテナ | ステレオヘッドホンコードアンテナ(別売) |
AMラジオ受信周波数 | ワイドFM(FM補完放送)で受信可能 |
AMアンテナ | なし |
パソコンインターフェース | Type-A High-Speed USB対応 |
スピーカー | 内蔵スピーカー |
出力端子 | ステレオヘッドホン |
電池持続時間 | 約10時間(FMラジオ受信時) |
電源 | 内蔵リチウムイオン充電式電池 |
サイズ | 幅36.6mm×高さ102.8mm×奥行き12.2mm |
重量 | 48g(電池含む) |
製造国 | 中国 |
保証期間 | 1年 |
購入価格 | 12,000円(税込) |
ラジオの部分だけ抜粋しました。
注意点としては、FMラジオを受信するためにはヘッドホンまたはイヤホンが必須ということ。
ヘッドホンやイヤホンのケーブルがアンテナの役割をするためです。
ヘッドホン、イヤホンは別売りなので、これだけは買い足す必要がありました。
SONY ICD-UX570Fの本体
SONY ICD-UX570Fは、とにかく薄くて小さいところが気に入ってます。
そして、USB端子がスライド式で出てくる構造なので、いちいちケーブルを持ち歩かなくていいのが便利です。
もっと値段の安いSONY ICD-PX470Fもありますが、個人的にはこちらの方が高級感があって好きです。
SONY ICD-UX570Fの付属品
パソコン用ソフトウェア「Sound Organizer 2」、キャリングケース、取扱説明書、保証書が付属しています。
SONY ICD-UX570Fの使い方
最初に、SONY ICD-UX570Fのイヤホンジャックに、ヘッドホンまたはイヤホンを接続します。
ヘッドホンやイヤホンのケーブルがアンテナの役割をしているので、ヘッドホンまたはイヤホンは必須です。
試しにイヤホンなしでラジオを聞いてみたところ、かなり雑音が入ってしまったので、100均でもいいのでイヤホンは一本必要だと思いました。
次に、受信する地域を選びます。
各種設定→FMラジオ設定→地域設定に進み、都道府県を選択すると、あらかじめ登録されている放送局(プリセット放送局)を受信できるようになります。
SONY ICD-UX570Fは、ワイドFM(FM補完放送)にも対応しています。
ワイドFM(FM補完放送)とは、災害対策などを目的に、FM放送の周波数でAM放送を聞けるようにしたものです。
NHKはもちろんのこと、お住いの都道府県の様々な放送局をカバーしているので、災害時には正確な情報収集ができることを期待できます。
音声出力をイヤホンにするか、スピーカーにするかは、各種設定→FMラジオ設定→音声出力選択から設定できます。
イヤホンからではなく、ICレコーダーのスピーカーからも音声出力できるので、複数人でラジオを聞きたい場合に便利ですね。
ちなみに、ラジオ放送を録音することもできます。
ラジオを終了させるときは、ICレコーダーの停止ボタンを使います。
SONY ICD-UX570Fを使った感想
SONY ICD-UX570Fのイマイチな点
SONY ICD-UX570Fを使っていて気になったのが、スライド式USB端子の耐久性です。
まず、充電やデータ転送をするときに、毎回、USB端子を出し入れするので、本体とUSB端子の接触部分、接続部分の耐久性が気になりました。
そして、パソコンに挿して繋がっている状態で、SONY ICD-UX570Fの本体になにかをぶつけてしまうと、やはり本体とUSB端子の接触部分、接続部分に負荷がかかりそうな気はしました。
もしも物理的に弱い部分があるとすれば、スライド式USB端子の周りかな、と思います。
SONY ICD-UX570Fの良い点
SONY ICD-UX570Fの良い点は、なんと言ってもICレコーダーそのものが優秀であるということ。
超コンパクトで軽いボディと、長時間のクリアな録音、そしてスライド式USB端子のスマートさは、普段使いのICレコーダーとして大活躍しています。
そんなICレコーダーがいざという時にはラジオになり、約10時間も聞けることが分かったので、防災ラジオの代用として個人的には合格。
あえて防災ラジオを買う必要はないかな、と思いました。
おわりに
今回は、SONY ICD-UX570Fが防災ラジオの代用になるかどうか、という視点でレビューしてみました。
結論としては、防災ラジオとしてしっかり代用できそうです。
災害時に、スマホが使えれば情報収集は可能ですが、大切な連絡を取り合うためのスマホのバッテリーを消耗させないためにも、ラジオを聞ける機器を一つ備えておくと安心です。